哲学者・丸山圭三郎(けいざぶろう)氏は
「死が怖い4通りの理由」
を述べています。
「理由1」「理由2」は、以前にお話ししました。
今日は、
「死が怖い理由」【その3】です。
3:喪失に対する恐れ
地位、名誉、知識、特に財産への執着心から生まれる喪失への恐怖も大変なものです。
「まことに死せんときは、予(かね)てたのみおきつる妻子も財宝も、わが身には一つも相添うことあるべからず。されば死出の山路のすえ・三(さん)塗(ず)の大河をば、唯一人こそ行きなんずれ」
蓮如上人『御文章(ごぶんしょう)』
〝病にかかれば妻子が介抱してくれよう。
財産さえあれば、衣食住の心配は要らぬだろうと、日頃、あて力にしている妻子や財宝も、いざ死ぬときには何ひとつ頼りになるものはない。
一切の装飾(そうしょく)は剥(は)ぎ取られ、独り行く死出の旅路は丸裸、一体、どこへいくのだろうか〟
先の別離とあわせ、財宝とも同時に分かれていかねばならない苦悩は計り知れないものがあります。
そして多くの人が「一体、今までの人生何だったんだ」と絶望の谷底に突き落とされるといわれます。
前漢の第七代皇帝・武帝(ぶてい)は、中国全土を支配し、絶大な権勢と富を誇り、漢時代の最盛期を生き抜きました。
そんな武帝が、盛大で、甘美を極めたといわれる宴の最中に感じた次の言葉は多くの人々の胸を打ちます。
「歓楽極まりて 哀情多し
少壮は幾時か 老を奈何せん」(秋風辞)
(歓び、楽しみの絶頂に、哀しさ、空しさが満ちてくる。若く、壮健な時は束の間で、やがて、老いさらばえて人は死ぬ。この哀しくも儚い現実をどうすればよいのか)
チャーチルは、第二次世界大戦・戦勝時のイギリス首相であり、1953年にはノーベル文学賞を受賞。そんな彼は、人生最後の誕生日に、娘にこう述懐しました。
「私はずいぶんたくさんのことをやって来たが、結局何も達成できなかった」
九十年の生涯を閉じる最期の言葉は
「何もかもウンザリしちゃったよ」
であったという。
(山田風太郎著『人間臨終図巻』下巻
徳間書店 1987年 より)
死を通してこそ、「人生とは何か」の本質が見えてくるようです。
丸山氏は、まず、死の問題に、この3つをあげました。
1:肉体的苦痛に対する恐れ
2:別離に対する恐れ
3:喪失に対する恐れ
そして、これらの、「まことに常識的な死への恐れの形態は、実は根本的なものではない」、と断じ、
その上で、最後、4番目の恐怖について書いています。
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死が怖い4つの理由を知って、恐怖克服・解消の一歩を踏み出そう!(3)
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